子どもが元気いっぱいに遊んでいると、転んですり傷を作ったり、指を切ってしまったりするケガは日常茶飯事です。
突然の出血を見ると、保護者の方も慌ててしまうかもしれません。
いざという時に落ち着いて対応できるよう、お家でできる正しい処置と病院へ行く目安をお伝えします。
ケガをしたときの最初の対応

子どもがケガをしたとき、一番大切なのは傷口をきれいな水で洗い流すことです。
水道から出る流水で、傷口の汚れや砂をしっかり洗い流してください。
出血がある場合は、清潔なガーゼやタオルで傷口を直接押さえます。
10分から15分ほど、少し強めに圧迫し続けると血が止まることが多いです。
このとき、慌てて心臓より遠い部分を縛ったりするのは避けましょう。
傷口そのものをしっかり押さえる「圧迫止血」が基本です。
病院を受診するべきケガのサイン

血が止まればお家でのケアで治ることも多いです。
しかし、以下のような場合は病院での治療が必要です。
- 15分ほどしっかり押さえても血がにじみ出てくる場合
- 傷口がぱっくりと開いていて、黄色っぽい脂肪や筋肉が見える場合
- ガラスなどの破片が深く刺さって抜けない場合
- 動物に噛まれた傷(動物咬傷)の場合
動物に噛まれた傷は、見た目が小さくても奥深くまで細菌が入り込んでいることが多く、感染のリスクが高いため、早めに受診してください。
また、顔のケガも小さな傷跡が目立ちやすいため、早めに医師に診てもらうことをおすすめします。
消毒は不要?お家でできる湿潤療法

昔はケガをしたら消毒液を塗り、乾かしてかさぶたを作るのが一般的でした。
しかし現在では、消毒液は傷を治そうとする細胞まで傷つけてしまうため、基本的には使わないことが推奨されています。
傷口から出るジュクジュクした液(浸出液)には、傷を治すための成分がたっぷり含まれています。
この液を保ち、傷口を少し湿った状態にして治す方法を「湿潤療法」と呼びます。
お家でケアする際は、傷を水で洗った後、処方されたワセリンなどの軟膏をたっぷり厚めに塗ります。
その上から清潔なガーゼを当てて保護してください。
市販のキズテープを使うときの注意点

薬局で売られている、傷をピタッと覆うタイプの絆創膏(ハイドロコロイド製剤)は湿潤療法を手軽に行える便利なアイテムです。
しかし、市販の製品の多くには、誤嚥や皮膚トラブルを防ぐ目的で『2歳や3歳以下の小児には使用を避ける』といった注意書きがあります。
小さなお子さんの場合、絆創膏を貼りっぱなしにすると、汗や汚れで『とびひ』などの感染症を起こす危険があります。
そのため、乳幼児にはワセリンとガーゼを用いて、1日に1回から2回こまめに洗って交換するケアが安全です。
縫う必要があるのはどんな傷?

傷が深く開いている場合、例えば、「黄色い脂肪、筋肉、骨などが見えるような深い傷」はそのまま治すと目立つ傷跡が残ったり、治るまでに時間がかかったりします。
そのため、傷口を寄せて縫い合わせる処置が行われます。
傷を縫う処置は、顔や頭など血流が良い場所であれば受傷から24時間以内、手足などであれば6時間から12時間以内に行うのが望ましいとされています。
時間が経ちすぎると細菌が繁殖しやすくなるため、パックリ開いた傷を見つけたら、できるだけその日のうちに受診してください。
なお当院では縫合が必要な深い傷や、顔のケガなどでより専門的な傷跡ケアが必要と判断した場合は、速やかに近隣の形成外科などの専門医へご紹介いたします。傷が深い場合は直接専門医への受診を御検討ください。
室内でのケガを防ぐための予防策

小さな子どもは体のバランスをとるのが苦手で、少しの段差でも転んでしまいます。お家の中でのケガを防ぐため、環境を見直してみましょう。
物を置かない・段差をなくす
子どもがよく通る動線には、つまずく原因になりやすいおもちゃ、座布団、クッションなどを置かないようにし、できるだけ床の段差をなくしましょう。
滑りやすいものを敷かない
ラグなど滑りやすいものは敷かないことが推奨されます。プレイマットなどを敷く場合は、裏面に滑り止めがついているものを選んだり、専用のシートを併用したりして、足元がずれないようにしっかりと固定することが大切です。
室内では「裸足」で
室内で靴下を履いていると足元が滑りやすく、転倒のリスクが高まります。なるべく靴下をはかせず、裸足で過ごさせることもケガの予防に役立ちます。
家具の角を保護して衝撃を和らげる
テーブルやテレビ台など、子どもの背の高さにある家具の角にぶつかると、ぱっくりと開くような挫創や切り傷になりやすいです。角にはクッション性のある安全ガード(安全グッズ)を取り付けておくことで、ぶつかった時の衝撃を大きく和らげることができます。
FAQ

Q1: 練馬区の中村橋駅周辺で休日に子どもが深い切り傷を作ってしまいました。どうすればよいですか?
A1: まずは清潔なタオルで傷口を10分から15分ほどしっかり押さえて止血を試みてください。血が止まらない場合や傷口が開いている場合は、休日診療所や救急外来を受診してください。
Q2: ケガをしたところにマキロンなどの消毒液をかけてもいいですか?
A2: 消毒液は傷を治そうとする細胞の働きを弱めてしまうことがあるため、ご家庭での消毒はおすすめしていません。まずは水道水で汚れをしっかり洗い流すことが一番大切です。
Q3: 保育園に行く前に市販のキズパワーパッドのようなものを貼ってもいいですか?
A3: 便利ですが、小さなお子さんの場合は誤って口に入れたり、中でばい菌が増えてしまったりするリスクがあります。年齢制限の注意書きを確認し、乳幼児にはワセリンとガーゼでこまめに交換するケアをおすすめします。
Q4: 犬に軽く噛まれて血がにじんでいます。洗えば大丈夫でしょうか?
A4: 動物の口の中には多くの細菌がいるため、小さな傷に見えても奥深くで化膿する危険性が高いです。水で洗った上で、なるべくその日のうちに医療機関を受診して医師に診てもらってください。
Q5: ワセリンとガーゼでケアしていますが、お風呂に入れてもいいですか?
A5: お風呂に入って問題ありません。ガーゼを外し、石けんの泡で傷口を優しく撫でるように洗い、シャワーでしっかり流してください。お風呂上がりに水気を拭き取り、再びワセリンと新しいガーゼで保護してください。


