気管支ぜんそく
気管支ぜんそくについて
気管支ぜんそくは気管支に炎症のある状態が長く続く病気です。炎症がしっかりコントロールされていないと、風邪や煙、寒暖差、気圧の変化といった引き金によって急に咳が続いたり、ゼイゼイ、ヒューヒューしたりして呼吸が苦しくなることがあり、これを喘息発作や急性増悪と言います。喘息には一般的な喘息の他に、咳が主体の咳喘息や運動後にのみ症状が出てくる運動誘発性喘息など様々な病態があります。どの喘息でも発作となった場合はステロイドの内服薬や注射薬といった全身性ステロイド薬、気管支拡張薬を使用します。呼吸が苦しい場合は全身性ステロイド薬を使用せざるを得ないのですが、ステロイドが全身に回るため、副作用も多く、なるべく使用したくないお薬です。全身性ステロイド薬を使用しないためには長期管理薬と呼ばれる薬をしっかりと毎日服用し、気道の炎症をコントロールすることで発作を起こりにくくする必要があります。
喘息では発作を繰り返すことで、気管支が障害され、呼吸機能が徐々に悪化してしまうことが知られています。今まで小児喘息は治癒することが多いとされてきましたが、最近、小学校低学年の頃に呼吸機能が悪くなってしまっている場合、壮年期以降の呼吸機能に影響してしまうことが相次いで報告されました。20~30代の頃は呼吸機能が最も良い年代なので、日常生活において症状が顕在化することが少ないのかもしれません。小児の気管支ぜんそくでは呼吸機能検査などで現在の状態をしっかりと評価し、長期管理薬を毎日使用し、呼吸機能を損なうことなく、成長してもらうことがとても大事です。
一方で毎日、お薬を続けることは簡単なことではありません。漫然とお薬を続けるのはなく、こどもの状態に合わせて定期的にお薬の必要性を検討する必要があります。お子さんが喘息かどうか?今飲んでいるお薬はいつまで続ければいいのか?1年中お薬を服用しなければいけないのか?不安や疑問に思うことがあれば、ご相談ください。詳しくお話を聞かせていただき、必要な検査を行い、お答えできればと思います。
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