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便秘症

便秘症について

便秘症は”うんち”が出にくい状態ですが、小児・成人のガイドラインでは共に便秘症のはっきりとした排便回数・排便頻度を定義していません。これは排便の回数や頻度に大きな個人差があるためです。子どもの便秘では回数だけでなく、排便困難や便貯留に注意する必要があります。

本来であれば直腸という肛門の手前の部分に”うんち”がくると、直腸の壁が伸びることで脳に”うんち”が来たことが伝わり、肛門の筋肉を弛めたり腹圧をかけたりして、排便します。しかし、肛門の上に”うんち”がある状態が続くと、直腸の壁が伸びっぱなしになってしまうので、直腸のセンサーが鈍くなり、排便の一連の流れが止まってしまいます。

排便をしないうちにまた”うんち”が来るので悪循環が始まり、便秘が悪くなっていきます。この肛門を塞いでいる”うんち”を便塞栓と言います。たまに便塞栓の横から泥状便や下痢便が漏れ出てくることがあり、一見下痢に見える場合もあります。治療はまずこの便塞栓を除去することから始まり、便塞栓を除去しても便秘が続く場合や、便塞栓を繰り返す場合は、内服薬による治療を開始します。また治療には生活習慣の改善や排便時の体位も大事になります。便秘の期間が長く、治療介入が遅くなるほど、成人になっても便秘が続いてします可能性が上がるとされていますので、便秘が気になる場合は早めに医療機関でご相談ください。

ブリストールスケール

便の硬さを表すためによく使用するスケールです。○番くらいの“うんち”だったというと医療者に伝わりやすいです。ぜひご活用ください。

1.コロコロ便:ウサギの糞のような硬いコロコロの便,2.硬い便:ゴツゴツとしたソーセージ状の硬い便,3.やや硬い便:水分が少なくひび割れている硬めの便,4.普通便:バナナ状の適度な柔らかさの便,5 .柔らかい便:はっきりとしたシワのある柔らかい便,6.泥状便:ふにゃふにゃとした形のない便,7.,水樣便:水分が多く固形物のない液状の便