トピックス
赤ちゃんはいつおすわりできる?始まる時期や具体的な練習方法、注意点を解説

「うちの子、まだおすわりしないけど大丈夫かな?」「健診で同じ月齢の子がみんな座っていて焦った…」
そんな不安を感じている保護者の方は少なくありません。
赤ちゃんのおすわりには大きな個人差があり、多くの場合は心配しすぎなくて大丈夫です。一方で、注意したいサインや、相談したほうがよい場面があるのも事実です。
この記事では、赤ちゃんがおすわりを始める時期の目安と「遅い・早い」の考え方、安全な練習方法・注意点、受診の目安まで、小児科専門医の立場からわかりやすく解説します。

赤ちゃんがおすわりできるようになる時期は、お子さん一人ひとりの発達の進み方によって変わります。周りと比較して焦ったり、過度に心配したりする必要はありません。
ここでは、おすわりを始める一般的な目安や発達における個人差などについて解説していきます。
目安は6〜10か月
赤ちゃんがおすわりを始める目安は生後6〜10か月頃です。赤ちゃんは体の発達とともに段階を踏んで、おすわりができるようになります。
生後6〜7か月頃は、背中や腰を支えたり、クッションなどで体を囲んだりすると、短時間であれば姿勢を保てるようになるでしょう。生後8~9か月頃には、両手を体の前に置いて体を支える「三点支持」の姿勢をとるようになります。
生後9〜10か月頃には、背筋や腹筋などの筋肉がしっかりと発達し、一人で安定しておすわりできるようになります。生後10〜11か月時点では97.5%の赤ちゃんがお座りできるようになると、厚労省が発表しています。(※1)
個人差があるので過度な心配は不要
赤ちゃんの発達には個人差があります。おすわりができるようになる時期も、赤ちゃん一人ひとりの個性のため、遅いからと心配する必要はありません。
赤ちゃんの体格や性格、運動への興味の度合いなど、さまざまな要因が発達のタイミングに影響します。たとえば「よく動き回るタイプの子」「じっくり周りを観察するタイプの子」など、性格や興味の向け方によってもペースは変わります。
「他の子と違う=おかしい」ではなく、「この子はこういうペースなんだな」と受け止めてあげることが大切です。
おすわりが遅いと感じたときのチェックポイントと受診の目安
赤ちゃんのおすわりに関して不安を感じる場合は、一人で抱え込まずに医師に相談しましょう。早い段階で相談することで、適切なアドバイスや支援を受けることができます。赤ちゃんに次のような様子がないか、観察してください。
すぐに小児科を受診したほうがよい状態
・以前できていた動作が、急にできなくなった
・体の左右で、動きに明らかな差がある
・動きが極端に少ない、いつもぐったりしている
健診やかかりつけ医で相談してほしい状態
・生後10か月を過ぎても、補助なしでのおすわりがほとんどできない
・首すわりや寝返りなども、周囲と比べてかなりゆっくりに感じる
まれなケースではありますが、特定の疾患が運動発達の遅れを引き起こしている場合があります。赤ちゃんの様子で気になることがあれば、かかりつけの小児科医や地域の保健センター、乳幼児健診時などで相談してください。
もくじ
赤ちゃんが座れるまでのステップと成長サイン

赤ちゃんがおすわりできるようになるためには、体の発達が段階的に成長している必要があります。おすわりは多くの運動機能が組み合わさって初めてできるので、赤ちゃんのペースに合わせて見守るようにしましょう。
ここでは「首すわりから一人すわりまでの成長ステップ」と「おすわりとはいはいの関係」について解説します。
首すわりから一人すわりまでの成長ステップ
赤ちゃんがおすわりを習得するまでには、いくつかの段階があります。次の表は、体のさまざまな筋肉が発達し、バランス感覚が養われる成長ステップの過程を示しています。

赤ちゃんの発達には個人差があり、発達時期から遅れたり、逆に早かったりすることもあります。発達のステップにおいて心配な点がある場合は、かかりつけの小児科医や乳幼児健診などの機会に、相談することが大切です。
おすわりとはいはいの関係
赤ちゃんの発達の順序は、おすわりとはいはいのどちらが先になっても、赤ちゃんの成長に問題はありません。一般的にはおすわりができるようになってから、はいはいをし始める傾向にあります。
赤ちゃん一人ひとりの個性や、発達の進み具合などによって、運動の発達順序は異なります。大切なのは、特定の順序にこだわりすぎず、赤ちゃんが自発的に見せる動きや興味を尊重することです。
無理にどちらかの動作をさせようとせず、赤ちゃんが自然に体を動かす機会をたくさん与えてあげましょう。中には、ずりばいが短く、はいはいをほとんどせずにつかまり立ちに進む子もいますが、そのことだけで将来の発達に問題が出るわけではありません。
おすわりの練習方法

おすわりの練習は、赤ちゃん一人ひとりの発達ペースに合わせて安全に進めてください。
ここでは、おすわりの練習方法や注意点、サポートアイテムの活用など、以下の5つについて解説します。
①うつぶせ
うつぶせの姿勢は、赤ちゃんがあとでおすわりできるようになるための準備として、とても大切な動きです。筋肉がバランス良く発達することで、赤ちゃんは自分の頭をしっかりと持ち上げ、体を安定させられるようになります。
うつぶせ遊びは、生後間もない時期から少しずつ始めることができます。最初はわずか数分でも構いません。「1〜2分を1日10回」「3〜5分を1日数回」など、細かく分けて行うと赤ちゃんの負担が少なく、取り入れやすくなります。
うつぶせ遊びを行う際は、必ず保護者が見守ったうえで平らで安全な場所で、赤ちゃんの機嫌が良い時に行うようにしてください。
②サポート付きおすわり
赤ちゃんがまだ自分一人で安定しておすわりできない段階では、保護者の方が優しくサポートしてあげましょう。体を完全に固定するのではなく、少し不安定な状態を保ち、赤ちゃん自身がバランスを取ろうとする力を引き出すことがポイントです。

親が赤ちゃんに優しく声をかけながら関わることは、運動発達を助けるだけでなく、赤ちゃんの情緒の安定や親子関係にも良い影響を与えることが分かっています。(※2)
無理に練習させるというより、「遊びの中で一緒に楽しむ」というイメージで取り入れてみてください。
③安全に練習するための注意点
赤ちゃんがおすわりの練習を始める時期は、体のバランスがまだ不安定で、転倒しやすい時期でもあります。練習をするときは怪我をしないように、いくつかのポイントに気をつけながら進めましょう。
転倒することも考えて、おすわりを練習するときはプレイマットやカーペットなど、クッション性があるところで行いましょう。安全な環境を整えるため、ベビーゲートのなかで練習をするのもおすすめです。
ベッドやソファの上、テーブルの上など、高さのある場所でのおすわり練習は、転落の危険があるため避けましょう。
また、うつぶせ遊びのときは、顔がクッションや枕に埋もれないようにし、窒息の危険がないかこまめに確認してください。
おすわりが少しできるようになったからといって、長時間座らせるのはやめましょう。赤ちゃんに無理させないように練習は短時間で行い、こまめに休憩を挟んでください。
④サポートアイテムの活用
赤ちゃんがおすわりを覚える段階では、専用クッションやサポートチェアなどのアイテムを活用するのもいいでしょう。バンボやベビーソファーは離乳食や保護者が家事をしている時間など、一時的に赤ちゃんを安全な場所に座らせることができるため便利です。
バンボやベビーソファーなどは、
・離乳食のときに短時間だけ座らせる
・保護者がすぐそばにいて見守れるときに使う
といった「一時的な補助」として使うのがおすすめです。
長時間座らせっぱなしにすると、同じ姿勢が続いて体に負担がかかったり、赤ちゃん自身が体を動かす機会が減ってしまうことがあります。
また、ソファやテーブルの上など高さのある場所で使うと、転落事故の原因になるため避けましょう。
赤ちゃんのおすわりでよくある質問

ここでは、おすわりに関するよくある疑問についてお答えします。
Q.おすわりが不安定なときは?
A.おすわりが不安定なときは、赤ちゃんが安心して練習できるようにサポートしてあげましょう。赤ちゃんをクッションや座布団で囲み、倒れても頭などをぶつけないようにしてください。赤ちゃんの背中や腰を、後ろから抱きかかえるように支えると安心して練習できます。
生後10か月を過ぎても補助なしでは体を支えられない、他の運動発達(首すわり、寝返りなど)にも遅れが見られるなど、気になる点があれば医師に相談してください。
Q.早すぎるおすわりは発達に影響がある?
A.赤ちゃん自身がまだ首や腰を十分に支えられないうちから、
・背もたれをほとんど倒さずにベビーカーに長時間座らせる
・大人の都合で、長時間おすわりの姿勢に固定する
といったことは、背骨や股関節に負担がかかる可能性があります。
一方で、赤ちゃんが自分から体を起こそうとしたり、手を前について座ろうとする様子が見られてから、短時間ずつサポートして練習する分には心配しすぎなくて大丈夫です。
Q.おすわりするようになって注意すべきこと
A.赤ちゃんがおすわりできるようになると、視界がこれまでより広がり、行動範囲も大きく変わります。赤ちゃんの手の届く範囲に小さなものがあると、口に入れることも考えられ、とても危険です。
こまめな掃除を心がけ、危険なものがないか常に確認しましょう。おすわりできるようになってもバランスを崩して、転倒することもあります。転倒時の衝撃を和らげるように、プレイマットやカーペットを敷き、安全な環境を作ってください。
まとめ
赤ちゃんがおすわりを始めるのは生後6〜10か月頃が目安ですが、成長には個人差があります。周囲と比較して焦る必要はありませんので、赤ちゃん自身のペースを大切に見守ってあげてくださいね。
生後10か月を過ぎてもおすわりが不安定な場合や、他の発達に遅れが見られるなど不安なことがあれば、かかりつけの小児科医などに相談してください。
ベスタこどもとアレルギーのクリニックでは、赤ちゃんの発達に関する相談を365日毎日受け付けています。気になる症状があれば、ぜひお気軽にご相談ください。
参考文献
- 厚生労働省 平成22年度乳幼児身体発達調査 p.12
- Joshua Jeong, Emily E Franchett, Clariana V Ramos de Oliveira, Karima Rehmani, Aisha K Yousafzai. Parenting interventions to promote early child development in the first three years of life: A global systematic review and meta-analysis. PLoS Med,2021,18,5,p.e1003602-e1003602.
ベスタクリニックの公式LINEでは、離乳食のポイントやアレルギーに関する最新情報、練馬区周辺の小児医療情報などを配信中です。ぜひお友だち登録して、子育てにお役立てください!LINEからの予約も可能です。

QRコードでLINEの友だちを追加
LINEアプリの友だちタブを開き、画面右上にある友だち追加ボタン>[QRコード]を
タップして、コードリーダーでスキャンしてください。
こどもの病気コラムの一覧です。
https://www.besta-kids.jp/category/pediatrics-column/
監修
ベスタこどもとアレルギーのクリニック 院長 濵野 翔
日本専門医機構認定小児科専門医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
医療上の免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の赤ちゃんの状態や健康に関する問題については、必ず医師の診察を受けてください。この記事の情報だけで判断せず、ご心配な点はかかりつけ医にご相談ください。
この記事を監修した医師
小児科専門医 / 院長 濵野 翔
ベスタこどもとアレルギーのクリニック
当院の記事は、「こどもとご家族に寄り添い、より良い医療を考える」という理念のもと、 小児科・アレルギーの専門医が監修しています。日々の子育てで不安に感じることがあれば、 いつでもご相談ください。
経歴
- 2009年 杏林大学医学部付属病院 初期研修
- 2011~2017年 杏林大学医学部付属病院 小児科
- 2018年 福岡市立こども病院 アレルギー・呼吸器科、2019~2023年 杏林大学医学部付属病院 小児科
専門・所属学会
- 日本小児科学会認定 指導医・専門医
- 日本アレルギー学会認定 専門医
- 日本小児アレルギー学会 ほか関連学会所属
