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赤ちゃんのニキビの原因とは?対策や予防、治療方法を解説

生まれたばかりの赤ちゃんの肌に突然現れる赤いポツポツ、心配になりますよね。それは「新生児ニキビ」かもしれません。新生児の約20%、つまり5人に1人が経験する珍しくない肌トラブルです。
主な原因は、お母さんのお腹の中にいた時にもらったホルモンです。ほとんどの場合は適切なケアで自然に良くなりますが、良かれと思ったケアが、かえって症状を悪化させてしまうこともあります。
この記事では、新生児ニキビの正しい原因から、ご自宅でできるスキンケア、そして病院を受診すべきサインまでを解説します。大切な赤ちゃんの肌を守るため、正しい知識を身につけましょう。
もくじ
新生児ニキビとは?

新生児ニキビ(新生児ざ瘡)は、生後2週間〜1か月頃によく見られる皮膚トラブルです。
統計的には新生児の約5人に1人が経験する一般的な症状です。多くの場合、赤ちゃんの成長とともに自然にきれいになる一時的なものなので、過度に心配する必要はありません。
症状
新生児ニキビは、大人のニキビと同じように、症状の進行度により見た目が変わります。赤ちゃんの肌の状態を観察し、どの段階にあるのか把握することが大切です。

基本的に、新生児ニキビにかゆみや痛みはありません。そのため、ニキビが原因で赤ちゃんが不機嫌になることは少ないでしょう。
しかし、炎症が強くなるとかゆみが出て、赤ちゃんが顔をこすったり、ひっかいたりする場合があります。ひっかき傷から細菌が入り、さらに症状が悪化する可能性もあるため注意が必要です。
もし症状が顔全体に広がったり、じゅくじゅくするようであれば、病院受診をおすすめします。
できやすい部位
新生児ニキビは、皮脂を分泌する「皮脂腺」が発達した場所にできやすい特徴があります。できやすい部位は、以下のとおりです。
- おでこ
- 頬
- あご
- 鼻のまわり
- 頭皮
また、授乳やミルクを飲んだ後の吐き戻しが口の周りに残っていると、汚れが刺激となってニキビが悪化する可能性があります。肌を清潔に保つことが、悪化させないためのポイントです。
新生児ニキビができる理由

新生児ニキビができる主な理由は、大きく2つあります。1つ目は赤ちゃんの体内で起こるホルモンの変化、2つ目は肌への外からの刺激です。それぞれの理由を解説します。
ホルモンの影響による皮脂分泌
新生児ニキビができる大きな原因は、お母さんのお腹の中にいるときにもらったホルモンの影響です。妊娠後期になると、胎盤を通じてお母さんのホルモンが赤ちゃんへと移行します。上記のホルモンが、赤ちゃんの皮脂腺を刺激し、皮脂の分泌を一時的に活発にさせます。
しかし、新生児の皮膚は毛穴が小さく、皮膚を調整する機能も十分に発達しておらず、大人と異なり未熟です。そのため、過剰に分泌された皮脂がトラブルにつながりやすくなります。
活発に分泌された皮脂が、小さく未熟な毛穴に詰まることで、ニキビの初期段階の白ニキビができます。次に詰まった皮脂を栄養にして、皮膚にもともといる菌が増殖した結果、炎症が起きて赤ニキビや黄ニキビへと悪化する可能性があります。
布団や衣類などの外的刺激
新生児の肌は、大人の約半分の薄さしかなく、デリケートです。外部からのわずかな刺激でも肌のバリア機能が低下し、ニキビの悪化を招く可能性があります。
【刺激の原因】
- 衣類や寝具との摩擦
- 汚れの付着
- 不適切なスキンケア
- 洗剤のすすぎ残し
新生児ニキビは自宅でケアできる

新生児ニキビは、ほとんどの場合、自宅での正しいスキンケアで自然に良くなります。正しいスキンケアのポイントは以下の3つです。
①寝具やガーゼを清潔に保つ
②入浴で皮脂を優しく洗い落とす
③かさぶたを無理に取らない
①寝具やガーゼを清潔に保つ
赤ちゃんは1日のほとんどを布団の上で過ごし、新陳代謝が活発で体温も高いため、大人が思う以上に汗をかきます。シーツや枕カバー、ガーゼなどは、汗や皮脂、よだれですぐに汚れるので、見た目がきれいでも注意が必要です。
汚れた布が赤ちゃんの肌に長時間触れていると刺激になり、雑菌が繁殖します。結果、新生児ニキビが悪化するのです。赤ちゃんの肌が直接触れるものは、こまめに洗濯し、常に清潔な状態を保つようにしましょう。
②入浴で皮脂を優しく洗い落とす
毛穴に詰まった余分な皮脂や汚れが残っていると、ニキビは悪化しやすくなります。そのため、毎日の入浴で肌を清潔に保つことが基本的なケアになります。
ただし、赤ちゃんの皮膚はデリケートです。ゴシゴシこするのは、肌を傷つける原因になるため優しく丁寧に洗うことが、肌トラブルを防ぐコツです。
③かさぶたを無理に取らない
ニキビが治る過程で、黄色っぽいかさぶたができることがあります。指で取りたくなってしまうかもしれませんが、無理にはがすのは禁物です。かさぶたは、傷ついた皮膚を守り、その下で新しい皮膚が作られている大切な過程です。
無理にかさぶたをはがしてしまうと、かえって肌トラブルを長引かせる可能性があります。かさぶたは、毎日の入浴などで自然にふやけ、ポロっとはがれ落ちるのを待つのがベストです。
赤ちゃんが自分で顔をひっかいてしまわないように、爪をこまめに短く切ってあげることも大切です。必要であれば、一時的にベビーミトンを使うのも良いでしょう。
新生児のニキビのケア方法

スキンケアの基本は清潔・保湿・刺激を避けることです。生活の中でできる以下のケアに取り組んでみましょう。
①肌を清潔にする
②肌を保湿する
③肌に触れるものを清潔にする
①肌を清潔にする
新生児ニキビのケアで、肌を清潔に保つことはとても重要です。過剰に分泌された皮脂や汗、ほこりなどを優しく洗い流すことで、毛穴が詰まるのを防ぎ、ニキビの悪化を抑制します。
1日1回の入浴時に石鹸やボディソープを使用し、以下の流れで洗うのがポイントです。
- 石鹸を十分に泡立てる
- 泡で優しくなでるように洗う
- ぬるま湯で丁寧にすすぐ
- 柔らかいタオルで水分をおさえる
②肌を保湿する
入浴後など肌を清潔にした後は、すぐに保湿ケアを行いましょう。赤ちゃんの肌は大人に比べて薄く、水分を保持する力が弱いため、とても乾燥しやすいです。
肌が乾燥すると、皮膚を守るバリア機能が低下し、外部からのわずかな刺激にも敏感に反応してしまいます。
以下の保湿ケアの3つのポイントを意識して、赤ちゃんの肌を乾燥から守りましょう。

③肌に触れるものを清潔にする
汗や皮脂、よだれなどが付着した布類は、雑菌が繁殖する原因となり、ニキビを悪化させる原因です。以下のような 肌への刺激となる要素を減らしてあげましょう。
- 衣類・シーツ・タオル類
- よだれや吐き戻し
- 保護者自身の体や衣類
見た目はきれいでも汚れていることはあるので、こまめに洗濯するのが重要です。
新生児ニキビで受診が必要になるケース
新生児ニキビのなかには専門的な治療が必要な場合もあるため、受診の目安を知っておくと良いでしょう。

上記のチェックリストに当てはまる場合は、小児科や皮膚科の受診を検討して良いでしょう。
新生児ニキビができたときの注意点

良かれと思い、取った行動がかえって良くない場合があります。ここでは新生児ニキビができたときの注意点を解説します。
市販の薬が合わないこともある
ドラッグストアなどでは、大人向けのニキビ治療薬が数多く販売されていますが、これら市販薬を自己判断により赤ちゃんへ使うことは避けてください。
大人と赤ちゃんの肌では、厚さやバリア機能が異なります。大人向けに作られた薬は、赤ちゃんにとっては刺激が強いことがほとんどです。薬の成分によっては、赤みやかぶれなどトラブルを引き起こします。
市販薬に頼る前に、まずは病院を受診しましょう。医師が赤ちゃんの肌の状態を正しく診断し、必要であれば赤ちゃんにも使える安全な外用薬を処方します。
爪を短く切ってひっかき防止する
新生児ニキビは、通常はかゆみを伴いませんが汗や汚れで炎症が強くなると、むずがゆさを感じて赤ちゃんが無意識に顔をひっかくことがあります。掻き壊しを防ぐために赤ちゃんの爪は常に短く、清潔に保つことが大切です。
どうしてもひっかいてしまう場合は、一時的に赤ちゃん用のミトンを使う方法があります。ただし、長時間の使用は蒸れる原因にもなるため、必要なときだけ活用しましょう。
新生児のニキビでよくある質問

新生児ニキビに関してよくいただくご質問は以下の内容です。
大人のニキビとは何が違うの?
新生児ニキビと大人のニキビは、見た目が似ていても、原因や性質が大きく異なります。違いを正しく理解することが、適切なケアにつながります。違いを以下の表にまとめています。

やってはいけないケア方法はありますか?
避けるべきケア方法がいくつかあります。自己流のケアが肌に負担をかけてしまうこともあるので、以下のようなケアには注意しましょう。

まとめ
新生児ニキビは、多くの赤ちゃんが経験する一時的な生理現象です。お母さんのホルモンの影響で皮脂の分泌が活発になることが主な原因です。
正しいスキンケアを続けることで、数か月のうちに自然に良くなることが大半です。しかし、ニキビが化膿したり、顔全体に広がったり、生後1か月を過ぎても改善しない場合は、病院・クリニックを受診してください。
ベスタ子どもとアレルギーのクリニックでは、赤ちゃんの肌に関する相談を受け付けています。赤ちゃんの皮膚症状にお悩みの方はぜひお気軽にご相談ください。
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監修
ベスタこどもとアレルギーのクリニック 院長 濵野 翔
日本専門医機構認定小児科専門医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
医療上の免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の赤ちゃんの状態や健康に関する問題については、必ず医師の診察を受けてください。この記事の情報だけで判断せず、ご心配な点はかかりつけ医にご相談ください。
この記事を監修した医師
小児科専門医 / 院長 濵野 翔
ベスタこどもとアレルギーのクリニック
当院の記事は、「こどもとご家族に寄り添い、より良い医療を考える」という理念のもと、 小児科・アレルギーの専門医が監修しています。日々の子育てで不安に感じることがあれば、 いつでもご相談ください。
経歴
- 2009年 杏林大学医学部付属病院 初期研修
- 2011~2017年 杏林大学医学部付属病院 小児科
- 2018年 福岡市立こども病院 アレルギー・呼吸器科、2019~2023年 杏林大学医学部付属病院 小児科
専門・所属学会
- 日本小児科学会認定 指導医・専門医
- 日本アレルギー学会認定 専門医
- 日本小児アレルギー学会 ほか関連学会所属
