トピックス
離乳食はいつから始めるの??
そろそろ離乳食?5ヶ月と6ヶ月、始める時期とアレルギー対策【小児科専門医が解説】
離乳食は5ヶ月?6ヶ月?開始時期の疑問やアレルギー対策を「練馬で365日診療<ベスタこどもとアレルギーのクリニック>」院長が解説。
「周りの子はもう始めてるけど、うちの子はまだかな?」「5ヶ月から?それとも6ヶ月?」「アレルギーが出たらどうしよう…」
赤ちゃんの成長は嬉しいけれど、離乳食の開始時期や進め方には、たくさんの疑問や不安がつきものですよね。特に初めての育児では、情報が多くて何が正しいのか迷ってしまうこともあるでしょう。
この記事では、そんなパパ・ママの悩みに寄り添い、「離乳食をいつから、どのように始めるのがベストなのか」「食物アレルギーについて、どう考え、どう対応すれば良いのか」 といった疑問について、最新の医学的知見に基づいて、小児科・アレルギー科の専門医が分かりやすく解説します。
この記事を読むことで、
- 離乳食を開始する適切なタイミング(5ヶ月と6ヶ月の違い)
- 開始の目安となる赤ちゃんのサイン
- 安全な離乳食の進め方の基本ステップ
- 食物アレルギーに関する正しい知識と家庭での注意点
- 専門医への相談が必要なケース
などが具体的に分かります。
私たち、ベスタこどもとアレルギーのクリニックは、西武池袋線「中村橋駅」北口から徒歩1分にある、小児科・アレルギー科のクリニックです。練馬区、中野区、西東京市、杉並区など、西武線沿線にお住まいの多くのご家族にご利用いただいています。
当クリニックの強みは、小児科専門医・アレルギー専門医による質の高い診療に加え、365日診療を行っている点です。「週末に急に赤ちゃんの体調が悪くなった」「平日は仕事でなかなか病院に連れて行けない」そんな時でも、安心して頼っていただける存在でありたいと考えています。
私たちの理念は「病気ではなく、病人をみる」こと 。一人ひとりの赤ちゃんの発達、ご家庭の状況に合わせた、丁寧な診療とアドバイスを心がけています。離乳食に関する不安やアレルギーの心配事も、どうぞお気軽にご相談ください。
Contents
はじめに:離乳食とは?なぜ始めるの?
離乳食とは、母乳や育児用ミルクだけでは不足してくるエネルギーや栄養素を補うために、少しずつ固形食に慣れていき、幼児食へ移行していく過程のこと、またその食事自体を指します 。赤ちゃんにとっては、液体しか飲んでいなかった世界から、食べ物を「食べる」という新しい体験を始める、成長における大きな一歩です。
生後5~6ヶ月頃になると、赤ちゃんは心身ともに「食べる」準備が整ってきます。母乳やミルクだけでは、鉄分やエネルギーなどが少しずつ足りなくなってくる時期でもあります 。このタイミングで、赤ちゃんの成長に必要な栄養を補い、「噛む」「飲み込む」といった口の機能を育て、食べる楽しさを知ってもらうために離乳食を開始します。
多くのパパ・ママが、「いつから始めるのが最適?」「うちの子は準備できている?」といった点に不安を感じやすいようです 。焦る必要はありません。赤ちゃんのペースに合わせて、適切なサインを見極めて進めていくことが大切です。
離乳食開始のサイン:いつから始める?5ヶ月 vs 6ヶ月
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳食の開始時期は生後5~6ヶ月頃が適当とされています 。WHO(世界保健機関)も、生後6ヶ月頃から母乳に加えて補完食(離乳食)を開始することを推奨しています。
つまり、「5ヶ月になったら絶対始めなければいけない」わけでも、「6ヶ月まで待たなければいけない」わけでもありません。大切なのは、月齢そのものよりも、赤ちゃんが「食べる準備ができた」サインを示しているかどうかです。
【離乳食 開始のサイン チェックリスト】
これらのサインが見られれば、離乳食を開始する良いタイミングと考えられます 。生後5ヶ月でこれらのサインが見られる子もいれば、6ヶ月に近い子もいます。発達には個人差があるので、焦らず赤ちゃんの様子をよく観察しましょう。
もし6ヶ月を過ぎてしまっても、心配はいりません。赤ちゃんの準備が整ったタイミングで始めれば大丈夫です。不安な場合は、健診時などに小児科医に相談してみましょう。
離乳食の進め方:ステップ・バイ・ステップ
離乳食は、赤ちゃんの消化機能の発達に合わせて、形状や食材の種類を段階的に進めていくことが大切です。
ステップ1:離乳初期(生後5~6ヶ月頃・ゴックン期)
- 目的: 食べ物に慣れ、飲み込むことを覚える。
- 回数: 1日1回、午前中の授乳前など、赤ちゃんの機嫌が良い時間に。万が一アレルギー症状が出た場合、日中なら医療機関を受診しやすいため、午前中が推奨されます。
- 量と形状: なめらかなペースト状(ポタージュスープくらい)のもの。まずは「1さじ(離乳食スプーン1杯)」からスタートし、様子を見ながら少しずつ増やします。
- 食材: アレルギーの心配が少ない10倍がゆ(米1:水10で炊き、すりつぶしたもの)から始めます。慣れてきたら、加熱してすりつぶした野菜(じゃがいも、にんじん、かぼちゃなど)、果物、豆腐、白身魚、固ゆでした卵黄などを1種類ずつ試していきます。10倍粥は水分が多く、エネルギーが少ないのでなるべく早めに5倍粥にしていきましょう。
- 与え方: スプーンを下唇に乗せ、赤ちゃんが口を開けるのを待ち、上唇が閉じてから水平に引き抜きます 。無理に口の奥に入れないようにしましょう。
ステップ2:離乳中期(生後7~8ヶ月頃・モグモグ期)
- 目的: 舌と上あごで食べ物をつぶす練習をする。
- 回数: 1日2回食へ。食事のリズムをつけていきます。
- 量と形状: 舌でつぶせる固さ(豆腐くらい)。少し粒感を残してもOK。
- 食材: 5倍がゆ、パンがゆ、野菜の種類を増やす、鶏ささみ、赤身魚、卵黄(全卵へ移行も)、乳製品(プレーンヨーグルトなど)を試していきます 。食品の種類を増やし、味や舌触りの違いを体験させましょう。
- 味付け: だしを活用し、ごく少量の調味料(醤油、味噌など)も使えますが、基本は薄味で。
ステップ3:離乳後期(生後9~11ヶ月頃・カミカミ期)
- 目的: 歯ぐきで食べ物をつぶす練習をする。
- 回数: 1日3回食へ。食事のリズムを確立します。
- 量と形状: 歯ぐきでつぶせる固さ(バナナくらい)。5mm~8mm角程度。
- 食材: 5倍がゆ~軟飯へ。鉄分が不足しやすい時期なので、赤身の肉や魚、レバーなどを取り入れます。手づかみ食べができるメニュー(野菜スティック、おやきなど)も取り入れ、食べる意欲を育てます。
- 注意点: 「遊び食べ」が出てくる時期ですが、食べ物の形や感触を手で学んでいる証拠でもあります。安全に配慮しつつ、ある程度は見守ってあげましょう。
ステップ4:離乳完了期(生後12~18ヶ月頃・パクパク期)
- 目的: 自分で食べる楽しみを知り、エネルギーや栄養素の大部分を食事から摂れるようになる。
- 回数: 1日3回食+必要に応じて1~2回の補食(おやつ)。
- 量と形状: 歯ぐきで噛める固さ(肉団子くらい)。1cm角程度。
- 食材: 軟飯~普通のご飯へ。ほとんどの食材が食べられるようになりますが、味付けは薄味を心がけます。
- 完了の目安: 形のある食べ物を噛みつぶせる、自分で食べる意欲がある、栄養の大部分を食事から摂れるなど。
離乳食と食物アレルギー:心配な時の考え方と対策
離乳食を進める上で、多くのパパ・ママが心配するのが「食物アレルギー」です。
アレルギーを心配して離乳食の開始を遅らせる必要はある?
いいえ、原則としてその必要はありません。 むしろ、自己判断で特定の食品の開始を遅らせることは、アレルギー予防にはつながらないことが分かっています 。生後5~6ヶ月頃から、様々な食材を適切な時期に少量ずつ試していくことが、むしろアレルギーのリスクを下げる可能性も示唆されています 。
ただし、アトピー性皮膚炎などで湿疹がひどい場合は、まず皮膚の状態を良くしてから離乳食を開始することが推奨されます 。皮膚のバリア機能が低下していると、食物が皮膚から侵入してアレルギー感作(アレルギー反応を起こしやすい状態になること)を引き起こす可能性があるためです。湿疹がある場合は、自己判断せず、必ず医師に相談し、適切なスキンケア指導を受けましょう。
離乳食開始前にアレルギー検査は必要?
原則として、症状がない場合に、離乳食開始前にアレルギー検査を行う必要はありません 。アレルギー検査(血液検査など)は、あくまで診断の補助的な手段です。検査で陽性でも、実際に食べて症状が出ないことも多くあります 。大切なのは、「特定の食品を食べて症状が出るか」どうかです。
ただし、重度のアトピー性皮膚炎がある場合や、特定の食品で既に症状が出たことがある場合などは、医師の判断で検査を行うことがあります。心配な場合は、まず医師に相談しましょう。
初めての食材を与える際の注意点
- 1日1種類、1さじから: 新しい食材は、必ず少量(離乳食スプーン1杯程度)から試します 。
- 体調の良い日に: 赤ちゃんの機嫌が良く、体調が良い日を選びましょう 。
- 午前中に試す: 万が一、アレルギー症状が出た場合に備え、医療機関を受診しやすい平日の午前中などがおすすめです 。
- よく加熱する: 食材は十分に加熱することで、アレルゲン性(アレルギーを引き起こす力)が低下することがあります。
- 症状が出たら記録する: いつ、何を、どのくらい食べて、どのような症状が、どのくらいで出たかを記録しておくと、受診時に役立ちます。
アレルギーが疑われる症状が出たら?
口の周りが少し赤くなる、軽い湿疹が出る程度で、赤ちゃんが元気で機嫌も良ければ、慌てずに様子を見ても良い場合があります。しかし、以下のような症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。
- 全身に広がる蕁麻疹
- 嘔吐や下痢を繰り返す
- 咳き込んだり、ゼーゼーしたり、呼吸が苦しそう
- 顔色が悪く、ぐったりしている
当クリニックのアレルギー専門外来
ベスタこどもとアレルギーのクリニックでは、日本アレルギー学会認定専門医である院長が、食物アレルギーの診断・管理・栄養指導を行っています。必要に応じてアレルギー検査(血液検査、皮膚プリックテスト、食物経口負荷試験など)も実施可能です。食物経口負荷試験は、安全に配慮し、クリニック内で原因食物を少量から摂取して症状の有無を確認する検査で、「必要最低限の除去」を見極めるために重要です。
アレルギーに関するご心配は、専門外来(予約制)でじっくりご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。
安全な離乳食のために:窒息事故の予防
離乳食期は、食べ物による窒息事故にも注意が必要です。赤ちゃんはまだ噛む力や飲み込む力が未熟なため、特定の形状や固さの食品はリスクとなります 。
窒息を起こしやすい食品と与える際の注意点
- 丸くてつるっとしたもの: ミニトマト、ぶどう、さくらんぼ、うずらの卵、球形のチーズなど → 必ず1/4以下に小さく切る。
- 粘着性が高いもの: 餅、白玉団子 → 離乳食期は避けるのが望ましい。
- 固いもの: ナッツ類、豆類、あめ、ラムネ → 3歳頃までは与えない(特にピーナッツなどの豆類は5歳以下では避ける)。
- 弾力があり噛み切りにくいもの: ソーセージ、こんにゃく、イカ、きのこ類 → 細かく切る、隠し包丁を入れるなど工夫する。ソーセージは縦半分に切る。
- パン類、ごはん、いも類など: 一口の量を多くしすぎない、水分と一緒に与える。
食事中は必ず大人がそばで見守り、お座りの姿勢で食べさせるようにしましょう。
よくある質問(FAQ)
“Q1: 練馬区で週末や夜間に、離乳食でアレルギー症状が出たかもしれない時、どうすればいいですか?
“A1: 当クリニックは365日診療を行っておりますので、土日祝日や年末年始なども対応可能です。中村橋駅北口から徒歩1分とアクセスも便利です。まずは慌てず赤ちゃんの状態を確認し、呼吸困難やぐったりしているなど緊急性が高い場合は救急車を要請してください。比較的症状が軽い場合でも、ご心配な時は診療時間内にご連絡いただくか、Web予約をご利用ください。また、練馬区には夜間救急こどもクリニック があり、東京都の子供の健康相談室(#8000) でも電話相談が可能です。
“Q2: 離乳食を進める中でアレルギーが心配です。ベスタクリニックで相談できますか?”, “A2: はい、もちろんです。当クリニックには日本アレルギー学会認定専門医の院長が在籍しており、アレルギーに関するご相談を随時受け付けております 。湿疹が続く、特定の食品で症状が出るなど、気になることがあればご相談ください。必要に応じて検査を行い、適切な診断と管理、栄養指導を行います。アレルギー専門外来(予約制)もございますので、詳しくは当院HPの「アレルギー科」 のページをご覧いただくか、お電話でお問い合わせください。
“Q3: 離乳食の開始時期を迷っています。5ヶ月と6ヶ月、結局どちらが良いのでしょうか? “A3: 厚生労働省やWHOのガイドラインでは生後5~6ヶ月頃の開始が推奨されていますが 、最も大切なのは月齢よりも「赤ちゃんが食べる準備ができたサイン」が出ているかです 。首がしっかりすわり、支えると座れ、食べ物に興味を示し、スプーンを嫌がらないなどのサイン が目安です。5ヶ月でサインが出ていれば始めても良いですし、6ヶ月近くになってからでも全く問題ありません。焦らず赤ちゃんのペースに合わせましょう。迷う場合は健診などでご相談ください。
“Q4: 初めての食材は、どのくらいの量から、どのように与えれば良いですか?”,
“A4: 新しい食材を試すときは、「1日1種類」を「離乳食スプーン1さじ」から始めるのが基本です 。アレルギー反応が出た場合に原因を特定しやすくするため、また重篤な症状を防ぐためです。形状はなめらかなペースト状にし、赤ちゃんの機嫌の良い、できれば午前中に与えましょう 。数日間試して問題なければ、少しずつ量を増やしていきます。
“Q5: ベスタクリニックの365日診療は、年末年始やお盆なども対応していますか?中村橋駅からの行き方も教えてください。
“A5: はい、当クリニックは年末年始、お盆期間、ゴールデンウィークなどの祝日も含め、365日診療を行っております 。急な体調変化にも対応できる体制を整えています。アクセスは、西武池袋線「中村橋駅」の北口を出てすぐ、徒歩1分です 。提携駐車場(40台)や駐輪場(15台)もございますので、お車や自転車でもお越しいただけます。詳しくは「診療時間・アクセス」 のページをご確認ください。
まとめ:焦らず赤ちゃんのペースで。心配な時はいつでもご相談を
離乳食は、赤ちゃんの健やかな成長にとって大切なステップですが、教科書通りに進まなくても心配しすぎる必要はありません。開始時期は生後5~6ヶ月が目安ですが、一番大切なのは赤ちゃんの「準備OK」のサインを見逃さないこと。そして、アレルギーを過度に恐れるのではなく、正しい知識を持って、少量から、ゆっくりと進めていくことが重要です。
離乳食作りや毎日の育児、本当にお疲れさまです。思うように食べてくれなかったり、アレルギーの心配があったり、悩むことも多いと思います。でも、パパ・ママが笑顔で赤ちゃんと向き合う時間が、何よりも大切です。
私たちベスタこどもとアレルギーのクリニックは、練馬区中村橋という地域に根ざし、中野区、杉並区、西東京市など、近隣にお住まいの皆さまの子育てを医療面からサポートしたいと考えています。
- 小児科専門医・アレルギー専門医 による、専門的で丁寧な診療
- 365日診療 で、急な体調不良や週末の心配にも対応
- 中村橋駅徒歩1分 の便利なアクセス
- アレルギー専門外来 や夜尿症(おねしょ)外来 も設置
といった特徴を活かし、「病気ではなく、病人をみる」 という理念のもと、一人ひとりの赤ちゃんとご家族に寄り添った医療を提供します。
離乳食の進め方、アレルギーの心配、その他どんな些細なことでも構いません。「こんなこと聞いてもいいのかな?」と思わず、どうぞお気軽に当クリニックにご相談ください。私たちは、地域の子育てを応援するパートナーです。
ベスタクリニックの公式LINEでは、離乳食のポイントやアレルギーに関する最新情報、練馬区周辺の小児医療情報などを配信中です。ぜひお友だち登録して、子育てにお役立てください!LINEからの予約も可能です。
QRコードでLINEの友だちを追加
LINEアプリの友だちタブを開き、画面右上にある友だち追加ボタン>[QRコード]を
タップして、コードリーダーでスキャンしてください。
監修
ベスタこどもとアレルギーのクリニック 院長 濵野 翔
日本専門医機構認定小児科専門医
日本アレルギー学会認定アレルギー専門医
参考文献
- 厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」
- 日本小児アレルギー学会「食物アレルギー診療ガイドライン2021」
- 日本小児科学会「食品による窒息ゼロをめざして」
- WHO “Guideline for complementary feeding of infants and young children 6–23 months of age (2023)”
- American Academy of Pediatrics (AAP) recommendations on starting solid foods
医療上の免責事項
本記事は一般的な情報提供を目的としており、個々の赤ちゃんの状態や健康に関する問題については、必ず医師の診察を受けてください。この記事の情報だけで判断せず、ご心配な点はかかりつけ医にご相談ください。