子どもの病気・疾患
感染症
予防接種の副反応
予防接種ではワクチンを接種した後に副反応と呼ばれる症状が出現する場合があります。副反応について解説します。
発熱
予防接種後に発熱することがありますが(報告により数%~50%と幅があります)、自然な免疫応答です。24時間以内に発熱し、48時間以内に解熱することがほとんどで、ワクチンの接種部位が赤く腫れ上がっていることが多いです。月齢が3か月以下の乳児では、感染症だった場合に重症化することがあるので、早め医療機関を受診するようにしてください。
発赤・腫脹・硬結
接種部位の発赤や腫脹も自然な免疫応答です。頻度はワクチンにより30~60%程度と報告されています。原則として治療は必要なく、発赤や腫脹は3~4日で軽快することが多いですが、肘を越える場合は外用薬を使用することがあります。
また接種部位に硬結(小さな塊)を触れることがありますが、特に問題ありません。徐々に軽快しますが、1~2か月残る場合もあります。
アレルギー反応
体に異物を注射するのでアレルギー反応が出現する可能性がありますが、どの薬でも同様にアレルギー反応のリスクはありますし、ワクチンでアレルギー症状が出現することは多くはありません。アレルギー症状とは、じんま疹、咳、血圧低下(ぼーっとしてしまう)などです。接種後30分間はアレルギー症状が出現することが多いとされていますのでこの様な症状には注意してください。以前は鶏卵アレルギーのお子さんでインフルエンザワクチンやMRワクチンの接種を控えていたことがありますが、現在は問題なく接種できるとされています。ご不安な方はご相談ください。
生ワクチン由来の感染による症状
生ワクチンでは弱毒化した病原体を接種しているため、まれに潜伏期を過ぎた後に病原体による症状を認めることがありますが、通常は弱い症状で、一過性であり、特別な治療を要しません。